生産者へのインタビュー特集『しまるしぇ』の第2弾!有明海で漁師として活躍している中田水産を訪ねました。
中田水産では春=ワカメ夏=昆布・赤ゾエビ夏〜秋=車エビ冬=ヒラメ・舌平目(クツゾコ)の漁を営んでいます。現在5月から6月にかけては昆布の仕事で大忙し!今回取材に応じて下さったのは中田みどりさん。中田さんは昆布の仕事に携わってからおよそ30年、毎年この季節になると片時も昆布から目が離せません。手間ひまがかかる分、まるで子どもを育てるようななまざしで昆布を見つめます。
有明海では天然の昆布は自生しておらず北海道と青森産の種を撒き養殖昆布を育てます。5月の中旬になるといよいよ昆布干しのスタート!昆布を干すのに約8時間かかるので夜明けの5時から干せるように、なんと早朝の2時より海に出発します。上記写真が干して2時間程した昆布です。
少し乾燥し始めています。切ったばかりのものは大きいもので3〜4m、乾燥させたものは1〜2m位になります。完全に乾いてしまうまで、昆布と昆布が風に吹かれてくっつかないように半時間ごとのチェックはかかせません。
乾燥させたものが上記写真です。
この後、袋に入れるサイズに折り曲げるのですが、パリパリに乾燥した昆布は曲げると割れてしまう為、翌日早朝に一旦湿気を含ませ一本一本汚れがないかチェックをしながら丁寧に折り曲げます。
30年分の昆布への愛情が手の相ににじみ出ています。中田さんはシミもシワも勲章だと照れ隠しながら話しました。そして折り曲げた昆布を完全に乾燥させるため、さらにもう一度天日干しにします。
これを袋に入れ、やっと商品の完成です!
島原市では、水産振興を目的に昭和40年代に本格的な昆布の養殖が始まりました。島原湾沿岸は山と海とがすぐ近くにあるため地下水も豊富でミネラルを多く含み、強い潮目の流れ込みにより藻類の養殖に比較的適した環境が備わっているという地形的理由も後押しし、毎年数十トンから100トンが水揚げされています。島原の昆布は、有明海の潮にもまれることにより旨味が全体的にしみわたっているのがいるのが特徴です。身が柔らかくしなやかで甘みがあることから「野菜昆布」という名前で広まっています。
中田さんオススメこんぶ料理♪●汁物の出汁●昆布巻き●煮物●佃煮●酢昆布特にお料理好きな主婦の方に大変喜ばれ、毎年、自家製の酢昆布を作るぞ!とハリキって昆布を買い求める方も多いとのこと。昆布はカロリーが低くヘルシーであるのにも関わらず、カルシウムや食物繊維を始めとする体に必要な栄養が色々と含まれており、ダイエット効果も期待できます。