【しまるしぇ】No.8 〜生産者を訪ねて〜
special/しましま
2017/2/24 13:00

長崎県の白ネギ生産を支え、県の農業賞を受賞したこともある雲仙市の「八斗木白葱」。
国見町八斗木地区を中心に、八斗木白葱生産部会(会長 前田利夫)が一丸となり栽培された八斗木白葱は「やわらかくて甘くて美味しい!」と、県内外で評判です。



11月から2月にかけて旬を迎える白ネギ。
寒い時に食べたくなる「鍋」の具材には欠かせませんね♪
すき焼きやお味噌汁、薬味代わりに1年中需要がある、大事な存在です。

しかし、年間通して白ネギを栽培することは難しく、台風による強風や夏の暑さに負けてしまい、夏季には生産量がグッと落ちてしまうことが生産者の長年に渡る悩みの種です。


そこで八斗木白葱生産部会が考えたのが、大型育苗ハウスを軸にした上質な苗作りです。
八斗木白葱生産部会の人達がまとめて管理していくことで、品質のばらつきを防ぎ、ブランド力を高める事ができます。また、丈夫な苗作りにより、一年を通しての出荷量を極力安定させる体制を作りました。



1月に種撒きをした小さな小さな赤ちゃん白ネギ。


2ヶ月たつと一見小さいネギの様。

育苗ハウスでは、一年間に約10回の種まきを行います。
ハウス栽培の2ヶ月目を過ぎたあたりから畑へとお引越し。
種を撒いてから収穫までは約8ヶ月!大きくなあれ!



収穫、皮むきなどの調整作業を終えた白ネギは2Sから2Lまでのサイズごとに箱詰めし、集荷場へと集合します。
集荷場には1日に1500〜2000箱の白ネギがあつまり、出荷されます。




(上)平野不二人さん
(下)山本豊昭さん
八斗木白葱の特徴は、なんといっても肉厚な所。
身が厚いのに柔らかく、甘みが強いのでそのまま焼くだけで主役級の絶品料理、とろとろな焼きネギに変身。
その他にも電子レンジで温めてから酢ヌタをつけて食べるのもおいしいです。
平野さんのオススメは“かき揚げ”と、てっぱんの”お鍋”。





おいしいネギの見分け方は、緑と白の境目がはっきりとし、全体的に張りがあって、葉の緑色が鮮やかでみずみずしいものだと教えてくれました。



毎年、初午の日(旧正月を過ぎた最初の午の日)は商売繁盛を願って鳥居を奉納します。



この日は、八斗木に鎮座している稲荷神社へと奉納する鳥居に文字を入れ仕上げをしていました。



取材に協力してくれたのは宮崎康平さん(25)。
「種から8ヶ月間手間ひまかけて育てていくので、きれいなネギを収穫できた時は嬉しいです。また、自分が大事に育てたネギを食べて『美味しい!』と報告してくれる人が多く、そんな時にやりがいを感じます。
後継者が約10名という現状で、未来の担い手として生産量を減らさないようにしていきたいと思います。
個々が、代々受け継がれてきた技術をしっかり身に付け学んでいくことで、更なる品質向上をはかり、雲仙ブランドを守っていきたい。」と話しました。


白ネギは風邪に良く効くと言われ、ビタミンA、B2、カルシウム、鉄分などが豊富。 かつて先人達は風邪の引き始めの頃は首にネギをまいて寝たという程です。

春は目の前ですが、まだまだ寒さは残ります。白ネギをたくさん食べて風邪を吹き飛ばしましょう!!



【島原雲仙農協 八斗木白葱生産部会】
住所 長崎県雲仙市国見町神代己400
お問い合わせ 0957-78-3963


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