【しまるしぇ】No10〜生産者を訪ねて〜
special/しましま
2017/5/29 13:00

究極の完全オーガニック蒸し製玉緑茶「まぼろしの島原茶」の実態を明かします。



「夏も近づく八十八夜・・・♪」の歌詞から始まる日本の童謡、『茶摘』。
一面に広がるお茶の木畑を想像しながら、口ずさみたくなるようなメロディは幼い頃から親しみがありますよね。

実は、私たちが住む長崎県は日本茶園の発祥の地であり、日本茶を日本で初めて海外へ輸出したところでもある日本茶とゆかりの深い所なのです。

また島原は、長崎県内でも東彼杵茶、世知原茶と並ぶ有名なお茶どころでありました。



しかし平成5年の雲仙普賢岳噴火災害により、島原市千本木地区のほとんどの茶畑が失われ、島原茶はまさに「まぼろしのお茶」となりました。

今では唯一残った礫石原のお茶園にて島原茶が復活し、「まぼろしの島原茶」を農業法人夢有民農場有限会社が製造、社会福祉法人コスモス会正健が加工、販売しています。




農業法人夢有民農場のみなさん。

お茶摘みの開始は毎年4/25前後。
それから約1ヶ月一番茶の摘採期間に入ります。

お茶を摘むときの基本は「一芯三葉」。字の通り1つの芯に3つの葉が付いている状態で摘採(てきさい・・・お茶の葉を摘むこと)するのを理想とし高さを揃えてから、摘採機で刈り取って行きます。

茶摘みは一番茶、二番茶、紅茶と三期にわたり6月の半ばには摘採を終えますが、こだわりの「まぼろしの島原茶」を作るためには休む暇なんてありません。

実はこのお茶、ただのお茶ではなく何年もの時間と知恵をかけ生み出した〔究極の完全オーガニック蒸し製玉緑茶〕なのです。
オーガニック(有機栽培)するためには虫が付かないよう丈夫な茶木の育成からのスタートで長年の苦労があったと言います。

中でも除草は除草剤を使わず、全て手作業なんだそうです。
徹底的にオーガニックにこだわります。

畑が近隣と近いと農薬の散布が起こるため難しいとされている「JASオーガニック認証」にも認証されています。

農業法人夢有民農場のお茶畑には、、南島原市論所原近くにある茶園を含め約4.5ヘクタールのうちヤブキタ、オクミドリ、カナヤミドリの3種類が元気に育ちます。

摘採後、蒸し製玉緑茶加工のため工場へと運びます。



図のように同じ葉からいくつものお茶の種類がうまれます。
製造方法や行程が少し変わるだけで、顕著に味が変化するからです。
こちらで加工する蒸し製玉緑茶は、お茶本来の味と香りが茶葉に残り1煎目から3煎目まで美味しく味わえます。



摘み取ったお茶の葉は痛めないよう新鮮なうちにすぐ工場で製造を始めます。

主な流れ
蒸す(生葉の青臭みを消して繊維を柔らかくする)

揉捻(じゅうねん・・・機械で上から圧力をかけて揉み、茶葉水分の均一化を図るとともに、成分が出やすいようにする)

乾燥(生葉で80%含まれていた水分が5%まで減ります)

気温や湿度、茶葉の状態によって機械を調節するのは至難の業!頻繁に茶葉のチェックを行います。






この夏にオススメの飲みかたをご紹介!

「氷出し緑茶」
冷蔵庫に入れられるようなボトルの中に氷をぎっしり詰め込んで茶葉を入れて放置するだけ。
夜の間に作っていると寝ている間に氷が溶けてちょうどいいんです。

茶葉はお湯が熱ければ熱いほど渋みが出てしまいます。冷たい水で入れる程、甘味や旨みのもと、「アミノ酸」が多く出るので、いつまでも苦くないお茶を飲めます。
また、まぼろしの島原茶は3〜4煎目までお茶が出る(超お得!)そうで、1煎目は氷、2煎目は冷水、3煎目はぬるま湯、4煎目は熱湯、出がらしにはポン酢やお醤油をかけて頂きます。
余す所のないお茶なのです。





皆さんも是非お試し下さい。

販売先↓↓↓
社会福祉法人コスモス会正健・ジパン
雑貨屋マルダイ
エコ・パーク論所原
みつい北門店・ウィルビー
特産物直売所(深江)
鯉の泳ぐまち 観光交流センター「清流亭」




嬉野出身のお茶職人 阿部秀範さん
努力の末、研究機関やお茶業界の方々から絶賛され全部の量が欲しいと言われることもしばしば。先進国はオーガニック重視のライフスタイルの方も多いため、この先2020年に控えている東京オリンピックに向けて生産量を増やして行きたいと意気込みを語りました。

暑い夏にはスッキリごくごく、寒い冬の日は暖かいコタツの中でほっと一息。「日本人に生まれてよかった〜」と思うこと間違いなし!まぼろしの島原茶、是非飲んでみて下さい♪

【社会福祉法人コスモス会正健】
住所:〒859-1503 南島原市深江町丙265
TEL:0957-65-1140
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