肥前島原子ども狂言

教育/しましま

2018/5/19 18:00

15年目を迎える狂言ワークショップ「肥前島原子ども狂言」(主催/島原市、島原教育委員会)が2018年5月16日、島原文化会館にて開講しました。

島原ならではの伝統芸能を子どもたちに伝えようと、江戸時代より島原に能と共に伝わった狂言を、和泉流狂言師の野村万禄さんと島原城資料館解説員の松尾卓次さんを講師に、子どもたちが稽古をしていきます。

今回の受講者は2歳から高校3年生までの36名。11回の稽古を経て10月13日「第36回島原城薪能」でのお披露目となります。

開講式で「一回一回の稽古を大切に一つ一つ学んで、10月の発表を成功させましょう。」と挨拶をする野村さん。


島原市教育委員会伊藤教育次長より、狂言テキストを手渡しで受け取る子どもたち。

テキストが気になる子どもたち。


中にはどんなことが書いてあるのかな?

36名の受講者中、今年新しく参加した子は12名。
未就学児も多い毎回のワークショップのサポートをしてくれるボランティアスタッフの皆さん。

実際に動いて狂言を教えてくれる野村さん。
初めてみる狂言に、しかも国内外で活躍をされている野村さんの声や動きに、子どもはもちろん、大人もみとれてしまいます。


さっそく稽古開始です。
とはいえ、初日の今回。まずは扇子も使って正座や立ち振る舞いを学びます。
小謡「鶴亀の舞」の声の出し方を練習しました。

行儀作法を身につけられるのがうれしいですね。

稽古の後は“袴の採寸”。
最年少の2歳の子。はかまが大きい!最後までニコニコがんばりました!

今回で15年目を迎える「肥前島原子ども狂言」。代々受け継がれている袴です。
道具を大切に扱うことの大切さを学んでいくのも、このワークショップの大事な一つです。

初日からボランティアスタッフと仲良くなる子どもたち。
稽古を続けるうち学校や学年の枠を超え、目標を一つに絆を深めていけるのも子ども狂言の醍醐味です。

今回初めて受講した2人。「狂言すごく楽しかった!稽古がんばる~!」と笑顔ポーズ!

子ども狂言の受講が今回で13年目の子もいるベテラン組の中・高校生。
自身の稽古はもちろん、小さい子たちの指導の手伝いもしてくれる頼もしい存在です。

10月13日に開催される「島原城薪能」でのお披露目会まで、この「しましま」でも毎回、稽古の様子をお伝えしていきます。お楽しみに!

【 野村万禄 】
昭和41年(1966年)東京に生まれる。
故・野村万蔵(芸術院会員・人間国宝)の孫。
伯父の初世野村萬(人間国宝)に師事。
平成2年(1990年)東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。
平成12年(2000年)、二世野村万禄襲名。
野村万蔵家の別家を興す。
現在福岡在住。
国内外において数多く、九州各地に稽古場を開設。
一般にも広く門戸を開き狂言の普及と発展に努めている。
また、クラシックアンサンブルやピアノとの共演など幅広く活躍中。
平成16年(2004年)より島原子ども狂言ワークショップの講師を務める。
島原城薪能HPより抜粋
島原城薪能(島原城薪能振興会)
http://www.takiginou.jp/

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