肥前島原子ども狂言 其の二

教育/しましま

2018/6/9 18:00

毎年恒例の着物と袴の着付教室が2018年6月6日に開催されました。

【肥前島原子ども狂言】とは

島原ならではの伝統芸能を子どもたちに伝えようと、江戸時代より島原に能と共に伝わった狂言を、和泉流狂言師の野村万禄さんと島原城資料館解説員の松尾卓次さんを講師に、子どもたちが稽古をしていきます。

2018年の受講者は2歳から高校3年生までの36名。11回の稽古を経て、10月13日「第36回島原城薪能」でお披露目されます。

肥前島原子ども狂言 其の一はこちら▶︎


部屋に入ると、島原子ども狂言を支えるボランティアスタッフの皆さんが事前に用意した着物と袴が36名分ズラッと並べられていました。

開講式の日に採寸した子どもひとりひとりの寸法に合わせて、スタッフひとりひとりが袴の裾上げや着物の袖上げなどをして用意された着物と袴です。


名前を呼ばれ着物と袴が渡されます。
稽古が終わるまで自分で管理し、大切に使っていきます。
島原の歴史と伝統に根ざした文化力で島原の子どもたちを育てたい(島原城薪能の公式ブログより引用▶)」というスタッフの熱い思いが伝わります。


着付け教室の始まりです。


熱心に動画を撮る保護者の方も。
一回で覚えるのはなかなか難しそう。



小さい子たちはお母さんに着付けてもらって嬉しそうにしていました。


野村万禄先生に教えていただいた和泉流の結び方。慶事で正式とされる十文字。かっこいい!


まるでお人形のよう。
講座を経て、どんな成長を見せてくれるのか楽しみですね。

着付けが終わったら、前回の稽古のときの順番通り並んでお話を聞きます。
事前に配布された狂言が録音されているCDを聴き込んで覚えて、野村万禄先生がいらっしゃる貴重な講座に真剣に望むことなどのお話を聞きました。


話の終わりには手をついてお行儀よく礼をします。

脱いだ着物と袴の畳み方も教わりました。
着物を身近に感じることができた子どもたち。身が引き締まり、より一層真剣に取り組む決意ができたのではないでしょうか。

10月13日に開催される「島原城薪能」でのお披露目会まで、この「しましま」で毎回、稽古の様子をお伝えしていきます。お楽しみに!

【 野村万禄 】
昭和41年(1966年)東京に生まれる。
故・野村万蔵(芸術院会員・人間国宝)の孫。
伯父の初世野村萬(人間国宝)に師事。
平成2年(1990年)東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。
平成12年(2000年)、二世野村万禄襲名。
野村万蔵家の別家を興す。
現在福岡在住。
国内外において数多く、九州各地に稽古場を開設。
一般にも広く門戸を開き狂言の普及と発展に努めている。
また、クラシックアンサンブルやピアノとの共演など幅広く活躍中。
平成16年(2004年)より島原子ども狂言ワークショップの講師を務める。
島原城薪能HPより抜粋
島原城薪能(島原城薪能振興会)
http://www.takiginou.jp/

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