有明海の海の恵みを。今回は島原市湊町にある丸憲水産を訪ねました。
魚屋さんの朝は早く、朝日が昇る前には魚市場に買い付けにいき、有明海の多種多様な魚を自慢の目利きで選びます。
「今の旬はメゴチ・クツゾコだよ。」と店主の鈴木雄一さん。父が営む丸憲水産に14才から飛びこみ、365日1日も休みをとらずガムシャラに仕事をしてきました。若い頃は有明海の魚も豊富で、漁業の方もたくさんいて、今とは違い活気があったそうです。今は漁獲量が減り、漁師の方の高齢化や跡継ぎ不足で魚がどんどん捕れなくなっています。また、子供の食をめぐる魚離れなど厳しい現状の中で、次の世代につなぐ為に日々戦っています。
店内の生け簀にはタイ・ハマチ・サザエ等新鮮な活魚が元気に泳いでいます。時には元気が良すぎて、勢い余って生け簀から飛び出す魚がいるとか。
有明海に浮かぶ船第25鱸穂丸を照らす朝日。「いい魚がいればこの船でどこでも行くよ!」と雄一さん。
海に浮かぶ生け簀にも新鮮な活魚がたくさん。
漁師の3人の連携は素晴らしいものです。阿吽の呼吸で一人一人が声も掛け合わずに、みるみる内に作業は進んでいきます。
目で魚のサイズを判断し、素早く上げ店内に運ぶという大変な作業が、3人の手にかかると、ものの数分で終了!
魚一匹さばくのに1分もかからず、三枚おろしが出来上がっていきます。プロの腕前に脱帽です。
結納やお祝い事等の飾り鯛。
「記念に1枚撮ってよ」とチャーミングな三人。
~人との出会いを大切に~店主の鈴木雄一さん。「今までお客さま、従業員、アルバイトなどたくさんの方にささえられ仕事をしてきました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。これからは、次の世代に繋げる為、魚のブランド化など新しい事に挑戦したい。子ども達にも一次産業の素晴らしさを伝えていきたいと思います。これからも有明海で捕れる自然の恵みに感謝を忘れず、頑張っていきます!」と語りました。
【丸憲水産】島原市湊町109TEL.0957-63-7630FAX.0957-64-4392