教育/しましま
2019/10/19 17:00
2019年10月11日、ゆめカステラプロジェクトによる「摂食嚥下障害」について考えるワークショップが長崎県立口加高等学校で行われました。参加したのは福祉科の生徒17名。
講師として、ゆめカステラプロジェクト代表でもあり、長崎大学病院摂食嚥下リハビリテーションセンター准教授の三串伸哉さんを迎え、実際の現場での話や嚥下の仕組みなどを学んでいきます。
三串先生によると、平均寿命と健康寿命(日常生活に制限のない期間)には差があり、平成13年と平成28年を比べると健康寿命が、男性は69.40年から72.14年へと2.74年、女性は72.65年から74.79年へと2.14年延びた一方、平均寿命は同期間で、男性は78.07年から80.98年へと2.91年、女性は84.93年から87.14年へと2.21年延びていることから、平均寿命の延伸とともに、健康な期間だけではなく、不健康な期間も延びることが予想されるそうです。
平均寿命と健康寿命の差にうまれる8年から10年の間には様々な障害が伴い、その1つに摂食嚥下障害があると言います。
自分が今想像する食べ物を考える生徒たち。
実際看取りをした現場の看護師さんの報告との違い。
自分の食べたいものと実際の食事のギャップがあること。好きなものを食べていきていくためにはどうすればいいのか?可能なのか?を考えていきます。
あなたの両親の最期の時、本人に嚥下障害がある場合、常食を食べることを支持するか?主治医の指示を守って刻み食やペースト食にするか?の問いに答える生徒たち。
『生きていてほしいけど、本人が最後までその人らしくいてほしい』といった答えが多かったようです。
もちろん最後まで常食のままがいいのですが、少しでも食べ物の歯ごたえがある、見た目的な事でも食べたと感じられる“刻み食”を選んだ生徒たちが多かったようです。
食べ物を噛む力のある歯があるかないかで、刻み食になるかペースト食になるか決まる場合もあるそうです。歯を大切にしなくては!と改めて実感しますね。
今回は第5回介護食品・スマイルケア食コンクールの農水省食料産業局長賞を受賞した「株式会社観光センター みかど本舗」の『なめらかすてら』を試食。
ゆめカステラプロジェクトで開発された、誰もが安心しておいしく食べられる『なめらかすてら』は、もちろんそのままでも美味しいのですが、今回はジャムやココア、ヨーグルトなどをトッピング。生徒たちからは「ヨーグルトが美味しい!」との声がたくさん聞こえてきました。
話を聞いた2人の生徒さんに感想を聞いてみました。
(藤下さん)授業で食事について学習していますが、レントゲンの映像を初めてみて勉強になりました。煎餅やなめらカステラを実際食べてみて、もっと高齢の方や嚥下機能が衰えている方も食べれるような食べ物が増えればいいなと思いました。
(池田さん)嚥下や食事の種類など、初めて聞く事がたくさんありました。レントゲンの映像は衝撃でした。少し前に高齢の方のいる施設へ実習に行ったのですが、その時は何も知らなかったので次は今日知ったことを実践できたらと思います。
人と関わっていく福祉の仕事。これからもたくさんのことを吸収し、活躍していくことを応援しています!
ゆめカステラプロジェクトでは、摂食嚥下障害啓発公開講座を開催しています。ご要望がありましたら、ゆめカステラプロジェクトへお問い合わせください。
ゆめカステラ プロジェクト
https://yumecastella.com/
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【株式会社観光センター みかど本舗】
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