教育/しましま
2021/10/20 17:00
島原薪能 ひまわりてれびで放送!
【前編20:00〜】11/8(月)・11/10(水)
【後編20:00〜】11/9(火)・11/11(木)
【全編14:00〜】11/13(土)・11/14(日)
歴史と伝統のある古典芸能を継承する肥前島原子ども狂言。昨年度は長崎県地域文化章を受賞。
狂言とは、日本の中世に完成された大衆喜劇のことです。庶民の風刺とユーモアが笑いを誘います。今の私たちと変わらない、当時の人々の姿が見えるようです。18年目となる狂言ワークショップ「肥前島原子ども狂言」は和泉流狂言方 野村万禄さんのご指導のもと、島原城薪能の舞台での発表を目標にこの日まで稽古を重ねてきました。
この年の島原城薪能は、新型コロナウイルス感染対策のため、『蝋燭能』に替え、初めての試みとして島原文化会館から生の蝋燭能を地元のケーブルテレビやYouTube配信で、国内はもとより全世界にライブで配信されました。(YouTubeは現在非公開)
2021年10月16日にお披露目された31名(3歳~18歳)の子どもたちによる晴れ舞台をご覧ください。
和泉流狂言「しびり」
太郎冠者は主人から酒の肴を買ってこいと命じられます。しかし遠くに出かけるのが面倒だと思った太郎冠者は、仮病を思いつきます。主人はすぐに太郎冠者の仮病を見抜いてしまいます。いったいどんな仮病でしょうか?
(第39回島原城薪能冊子より抜粋)
嫌なことを頼まれ、なんとか言い逃れたいというのは今も昔も同じのようです。
憎めない太郎冠者です。
上記画像は©島原城薪能
小舞「兎」
あの山から この山へ
飛んできたるは 何じゃるの
かしらに二つ ふっぷっと
細うて 長うて
ぴんとはねたを ちゃっとすいした うさぎじゃ
子どもたちにぴったりの可愛い小舞です。
和泉流狂言「盆山」
世間では盆山(日本庭園のミニチュア番)を集めるのが流行っていた。その盆山を欲しい男が知り合いの大金持ちの家に盗みに入る。しかし、庭が垣根で囲われていて進入出来ない。そこで男は、『のこぎり』を使い垣根を破り盆山を物色する。するとその物音に気付いた家の主人が見てみると盗人は顔見知りの男だった。そこで主人は男をからかうことにして、色々な動物の鳴き真似をさせる…。いったいどんな動物が登場してくるのでしょうか。
効果音や動物の鳴き声を演者の声だけで表現するところが見所です。
(島原城薪能WEBサイトより抜粋)
息を呑む展開にドキドキしながらも、「盗人」と「主人」とのユーモラスな掛け合いがなんとも可笑しい演目です。
上記画像は©島原城薪能
島原狂言「釣ろうよ」
島原で庶民により語り継がれてきた狂言を原案とした島原のオリジナル狂言。
島原城解説委員で肥前島原子ども狂言の講師でもある松尾卓次先生による脚本と和泉流狂言方野村万禄氏の演出により平成18年に創作された狂言です。
島原の九十九島沖で鯛、がんばなど目出度い魚を釣りに行った太郎冠者は何を釣ってくるのでしょうか。
島原子ども狂言では、おなじみの人気のある演目です。
今年度は「コロナ終息のため」という台詞が入り、新型コロナウイルスの終息の願いを込めた「鯛釣り」となりました。
第1部の締めとして、子ども狂言の師でもある和泉流狂言方 野村万禄氏による演目『蝸牛』が披露され、師匠の圧巻の演技に子どもたちが目を輝かせていました。
第2部では島原市長らによる火入れの儀が行われ、能楽の幕開けとなりました。
演目は、以下の通りです。
金剛流仕舞『玉之段』赤星恵美
『笠之段』豊島幸嗣
大蔵流狂言『口真似』渋田昭典
金剛流能『半蔀』向井弘記 豊島幸洋
新型コロナウイルス感染対策を万全に、『蝋燭能』に変え2年ぶりに開催された『島原城薪能』。
肥前島原子ども狂言を通じて今の島原薪能が受け継がれている所以や歴史を知ることで、子どもたちの好奇心や教養、または感性の芽が育つきっかけとなります。たくさんの大人たちに支えられ、能舞台へ立つという貴重な経験!素晴らしい舞台となりました。
子ども狂言の師【 野村万禄 】和泉流狂言
昭和41年(1966年)東京に生まれる。
故・野村万蔵(芸術院会員・人間国宝)の孫。
伯父の初世野村萬(人間国宝)に師事。
平成2年(1990年)東京芸術大学音楽学部邦楽科能楽専攻卒業。
平成12年(2000年)、二世野村万禄襲名。
野村万蔵家の別家を興す。
現在福岡在住。
国内外において数多く、九州各地に稽古場を開設。
一般にも広く門戸を開き狂言の普及と発展に努めている。
また、クラシックアンサンブルやピアノとの共演など幅広く活躍中。
平成16年(2004年)より島原子ども狂言ワークショップの講師を務める。
島原城薪能HPより抜粋
島原城薪能(島原城薪能振興会)
http://www.takiginou.jp/
【肥前島原子ども狂言/今後の出演予定】
「第42回島原市民音楽祭(邦楽の部)」令和3年11月14日(日)
島原文化会館 大ホール
午前の部 9:30 開演
午後の部 13:30 開演
※肥前島原子ども狂言は9:30〜の予定です。
島原薪能 ひまわりてれびで放送!
【前編20:00〜】11/8(月)・11/10(水)
【後編20:00〜】11/9(火)・11/11(木)
【全編14:00〜】11/13(土)・11/14(日)
お見逃しなく!